この数年以内にFRP製小型ボートやミニボートをご購入された方々,こんなことはないですか?
・・・・等々。
実は、これらは実際にFRP製小型ボートやミニボートをご利用の方々や,大都市圏にある消防本部から実際に聞いたボートの現状です。他社製のものを購入したが,本当にボートというのはこんなものなのか,オーパでなんとか修理できないかと,次々と届く不安の声やお問い合わせが,5年程前から急に増えてきています。極端な例では,ある消防本部で「不信感が増してきたのでゴムハンマーで船を叩いたら,簡単に穴が開いてしまった。このボートは廃棄する方向で検討している。」とのこと。
はじめの頃は市場流通しているボートで本当にそんなに強度がなかったり,壊れやすいものがあるのかと,自分の耳を疑いましたが、このごろでは,こうした命に関わる部分で低品質の商品が流通していることが当たり前のような話になりつつあり,ボート・メーカーとして嘆かわしさを感じております。
結論から申し上げますと、ボートの船底部分を普通のゴムハンマーを用いてDIYで釘を叩く程の普通の力で叩いてみて穴が開くようでしたら,直ちに使用を中止されることをお勧めいたします。その理由については、このシリーズの次回『FRP素材について』で説明いたします。