オーパ・クラフトでは,特許取得済みのオリジナル・フロートを製造・販売しておりますが,その主要部材は何億円もするクルーザーの保護に使われるフェンダー部材を利用しております。こんなにすごいフェンダー部材なんですが,空気の充填は,自転車用の空気入れで空気を充填するようになっています。
フェンダーとは,受け流すとか,身を守るといったような意味で,車ですと,タイヤまわりの泥除け部分が,自動車の構造材やエンジン室の部品が石や砂で壊れないよう保護しているので,フェンダーと呼ばれます。
船舶の場合,防舷材とも呼ばれ,船体と岸壁の間にあって,船体が岸壁と衝突して壊れることを防ぐ部材です。前述のとおり,何億円もする船体を保護するものですから,ちょっとやそっとのことでは壊れないように,非常に丈夫な素材が使われています。
オーパ・クラフトの船は,この船舶用フェンダーを活用したフロートで転覆を効果的に防止しているのですが,船体とフェンダー・フロートの結合がワンタッチで脱着できるとてもシンプルな構造となっているのは,当社の長年に渡る設計・技術の研鑽の積み重ねに裏付けられています。うまく船体にかかる力を吸収・分散できるFRP船体の材料・構造設計や,プラスチックと金属材料という異種材料の組み合わせにもかかわらず,船体と同様に,部材にかかる力に耐え,吸収・分散できる方法が考えぬかれたフェンダーフロート,この2つが同時に使用されることで,何トンもの衝撃に耐えるフェンダー・フロート付き小型軽量の分割ボートが実現できるのです。
でも,そんなにすごいフェンダー・フロートなんですが,空気を充填するときは自転車の空気入れを使えるんです。これは,もともとのフェンダーがそうなっているのです。何億円もする船に使われるのに,なんだか拍子抜けしないわけでもないのですが,そんな安価で日常的なものを使う,非常に便利で丈夫なフェンダーを設計・製造している供給元には,当社と共通の志があると感じます。考え抜き,試し尽くすことで,ユーザー様に最高の安全性,機能性を提供しながら,バランスよく利便性を提供するという。そんなフェンダーの供給元をいつかは訪ね,モノづくりについて語り合ってみたいです。